【アトラクション考察】タートルトークとシーライダーの矛盾

ポートディスカバリーの詳解(→託された未来の街)で解説した通り「ニモ&フレンズ・シーライダー」ができたことで、ポートディスカバリーのBGSが大きく変わってしまったという事件がありました。


これの何がこんなにも問題を大きくしているのか。


結論から言えば、

時代考証がぶっ飛んだ

ということ。


アメリカンウォーターフロントの「タートル・トーク」とポートディスカバリーの「ニモ&フレンズ・シーライダー」はどちらにも共通のキャラクターが出演します。

数え上げればきりがないほど、たくさん。

クラッシュ、スクワート、マーリン、ドリー、ベイリー、デスティニー、ハンク……。


タートル・トークが2017年5月にリニューアルオープンしたのは、もちろん映画「ファインディング・ドリー」の内容を盛り込んだためです。


そもそもニモ&フレンズ・シーライダーのあの建物自体が、作中に登場する海洋生物研究所(ナレーションCV八代亜紀)のポートディスカバリー支所という扱いです。


ここで、アメリカンウォーターフロントとポートディスカバリーの簡易BGSを思い出してほしい。

アメリカンウォーターフロント

"20世紀初頭のアメリカ合衆国の港町や田舎町"

ポートディスカバリー

"時空を超えた未来のマリーナ"(意図ある抜き出し方)


「じゃあ、なにか、20世紀初頭にいるはずのクラッシュやマーリンが未来にもいるってことなのか?」

「カメは万年とは言うけれど、さすがにカクレクマノミなんかは無理あるよね?」


まぁ、そうなるわな。


そんなわけで、東京ディズニーシーのBGSを壊したーとかそもそも海洋生物研究所なんているのかーとかストームライダー返せーとかいう意見がぼろぼろ出てきたんですね。


わたし自身も、せっかく良いBGSだったのにもったいないなぁって思っていました。


で、いろいろ考えてみたんです。


なんでこうなったか、なんでこうなってしまったのか。

本当に内部で反対意見は出なかったのか。

ニモ&フレンズ・シーライダーを作るなら、タートルトークの改装はぶっちゃけいらなかったんじゃないか。


その考察を落とし込むための記事です。



二つの時代にまたがる一つの物語という矛盾

さっき簡易BGSを出した時に意図ある抜き出し方をしました。


アメリカンウォーターフロント

"20世紀初頭のアメリカ合衆国の港町や田舎町"

ポートディスカバリー

"20世紀初頭の時代の人々が思い浮かべていた時空を超えた未来のマリーナ"


あくまでポートディズカバリーの存在とは確定未来ではない、というのが前提にある。

20世紀初頭のアメリカ人が思い浮かべたものだから、潜水艦の修理なんかは板金だし、電車も走っている。


介入されたことは否めませんが、その思い浮かべたところに「海洋生物研究所」という存在も追加された。


当然、その研究所にいる海の生物は彼ら20世紀のアメリカ人が思い浮かべる海の生き物たち、つまりクラッシュやマーリンなど、あの映画の登場キャラクター達と考えるのが至極妥当なんです。


これで第一難関、二つの時代にまたがる一つの物語という矛盾が消える上に、むしろよく考えられた、お互いのBGSのいいとこどりをしたアトラクションになるんです。


それによくよく考えると、かつてミシカとかミスティックリズムを迷いなくぶちかましていたTDSにおける開発担当者なら「海洋生物研究所」と銘打っておきながら、意味の分からない生き物やらなにやらを出しかねないな、と。


それはそれでなんかちょっと違うな?となるわけです。


詳しいBGSは変わったかもしれないけれど、この簡易BGS、ポートディスカバリーの説明については変わっていない。



ハリケーンを何とかしたいケープコッドの人々の想い

1つ目の矛盾を解いたところで、次に浮かぶのはハリケーン絡みの話です。


ですが、そもそもストームライダーの運用をしている気象コントロールセンターはなくなっていないんです。

その証拠に撤去されるはずだったストームライダーのための夜間誘導灯はまだあの空間にあるんです。

近隣店舗(スカイウォッチャー・スーベニアやディスカバリー・ギフト)には未だに気象コントロールセンターのロゴであるCWCの文字があります。


どこかでCWCはまだ活動しているし、ハリケーンを何とかしてほしいという20世紀のアメリカ人の願いは潰えていない。


ただ、ポートディスカバリーにいないだけなんです。


これにより第二の難関、ストームライダーとCWCのその後について、は納得はしない人は多かれども、決着はつくんです。


今回は綺麗に納得したところでおしまいにします。

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